SEIKO GX ~PRECISION FOR VISION~

PRECISION

FOR VISION

セイコーが創る精緻な視界

SPECIAL
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01DEVELOPER

テイラーメイドの進化形

「GX」。それは設計者たちの

あくなき探求心から生まれた。

テイラーメイド遠近両用レンズの新たなフラッグシップモデル「GXシリーズ」。
その圧倒的な視界の良さは、どのように創り出されていったのか。
設計担当者にインタビュー。レンズに投入された
テクノロジーの特徴や開発秘話に迫ります。

VOICE of CUSTOMERS

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FOR VISION

セイコーが創る精緻な視界

最先端の技術と確かな品質で世界の人々に快適な「視生活」を提供するセイコーは、
「ありのままの視界を提供する」という信念のもと、時代のニーズに向き合い、革新的技術を採用した
究極のテイラーメイド遠近両用レンズを開発しました。

SEIKO LENS
PREMIUM SHOP

SEIKOプレミアム限定製品を取り扱う、
ハイエンドショップです。

  • セイコーレンズ設計 シニアエキスパート
    加賀唯之(かが・ただし)
  • セイコーレンズ設計主管
    伊藤歩(いとう・あゆむ)

デジタル化時代の視生活のために。

今回発売された「GXシリーズ」は、“究極のテイラーメイド遠近両用レンズ”ということで、お客様の期待も高いと思いますが、
そもそもどのようなコンセプトで開発されたレンズなのですか?

加賀
今回のGXシリーズは、「既存の最上位のモデルよりもさらに良いものを提供しよう」という想いの元に開発をスタートしたレンズです。
伊藤
セイコーは以前から、見え心地の良さや掛けやすさ、慣れやすさにこだわったテイラーメイドの遠近両用レンズをご用意してきましたが、
前回の商品発売から数年が経つなかで、世の中の動きも変わり、スマートフォンなどのデジタルデバイスを中高年の方々も使われるようになりました。
そこで今回のGXシリーズは、近くを見る作業が増えているという状況に着目したのがポイントです。
加賀
つまり、デジタル化の時代に即し、「近方視」の快適性を向上させて、より自然な見え方を実現する、というのがメインとなるコンセプトです。
伊藤
このコンセプトを具現化するために、我々が持つテクノロジーのすべてを投入してきました。

テクノロジーに関しては、今回のGXにも「クロスサーフェス設計」というセイコーの遠近両用レンズの中核をなす技術が活かされているようですが、この設計の特徴を教えてください。

加賀
「クロスサーフェス設計」は、言い換えると「両面制御設計」。これまでのハイブリッドテクノロジーではレンズの内面側に累進面と乱視面を合成することで、より広い視野を実現してきましたが、外面側も活用し、機能を付加していく設計です。外面側には倍率差をコントロールする機能などを持たせることにより、ユレ・ユガミを軽減し、クリアな視界を実現するのがクロスサーフェス設計なんです。

革新的な2つのバランサーで、理想の視界を。

そのセイコーだけのクロスサーフェス設計が、GXではさらに進化して、「新世代クロスサーフェス設計」が確立されました。
新世代のクロスサーフェス設計は、どこが新しくなっているのですか?

加賀
「近用フォーカスコントロール」という新技術を開発・導入しているところが最大の特徴です。近用フォーカスコントロールは、「フォーカスバランサー」と「ステレオバランサー」によって構成されており、この2つの技術によって、クロスサーフェス設計がさらにグレードアップしています。

フォーカスバランサーとは、どんな技術なのですか?

加賀
メガネを使う方には、近視の方や遠視の方など様々な方がおられますが、そもそも近視の方と遠視の方ではレンズを通して物を見たときの、見え方が違うんです。近視用のレンズは遠方が見えるようにするために、凹レンズに設計されるので、裸眼に比べて、物が小さく見えます。一方、遠視用レンズは凸レンズに設計されるので、物が少し大きく見えます。遠視の方は大きく見える分、ユレやユガミを感じやすいのです。それが累進レンズになると、遠近両用のための度数変化も加わることで、近視の方・遠視の方それぞれに、見え方がさらに変化します。フォーカスバランサーは、そうした変化の違いを考慮して、特に近用部について、個々人の度数に合わせた専用設計をする技術です。
伊藤
遠視系の方のためには、従来よりもユレやユガミを軽減できる処理をしていますし、近視系の方のためには、クリアに見える範囲を広げる処理をすることで、満足感を高めています。

ステレオバランサーについても教えてください。

加賀
ステレオバランサーは、両眼で見たときの立体視(ステレオ効果)に着目した補正技術です。
伊藤
人は、左目で見た画像と右目で見た画像を合わせて立体的な視覚を得ているのですが、遠近両用レンズの場合は、特に近用部で両眼視を行ったとき、奥行き方向の違和感を感じることがあります。ですが、ステレオバランサーでコントロールすると、違和感が低減されるので、自然な立体感が得られるんです。
加賀
平らな物は平らに、立体的な物はその立体のカタチ通りに見えるよう、見え方のバランスをその方ごとに最適化しています。

なるほど。一人ひとりに合わせた最適設計ができるレンズだから、見え心地の良さが一段とアップするし、スマホを長時間見ていても目が疲れにくいのですね。

伊藤
従来のレンズとは設計の精度が違いますからね。また、全体のバランスが整ったことにより、近くはもちろん、遠くを見るときも快適で、総合的な装用感が確実に向上していると思います。

3年にわたる試行錯誤と探求の日々を経て。

ところで、レンズの設計に長年携わってきたお二人にとっても、今回のような革新的な技術やレンズを創生することは、困難なテーマだったのではないですか?

伊藤
ええ。前回のテイラーメイドレンズも「これ以上はない」と思って創り上げたものでしたから、それを超えるレンズの開発は難題でした。
加賀
今回は、新規技術の開発だけでも3年近い年月を要しています。どうすれば、さらに自然な見え心地にできるのか。度数の検討や視野の拡大、ユガミの極小化、両眼視の最適化など。どれもが高いハードルでした。
伊藤
我々がいくら良い設計ができたと思っても、実際に使う人に評価されなければ、良いレンズとはいえませんので。多数の社内モニターで装用試験を行って、検証と修正を重ねながら、我々自身も設計力の底上げをしていって…。
加賀
2次元から3次元へと、設計の発想の着眼点を変えたことで、ブレークスルーに成功した部分もありますね。

そうして完成した他にはない技術によってGXは誕生し、海外市場に先駆けて日本で先行発売されています。お二人はどのようなお客様にこのレンズを届けたいですか?

伊藤
デジタルデバイスをお使いの方はもちろんですが、GXは生活のあらゆるシーンに対応できるオールマイティなレンズですので、どんなお客様にもおすすめです。「見る」という行為は、人にとって大切な行為ですので、多くの方にこのレンズの快適さ・精密さを実感していただいて、心地よい毎日を送っていただければと思います。
加賀
私も同様に、遠近両用をご希望のすべての方にお届けしたいと願っていますが、特に、これまでも最高級のレンズを使っていたという方にGXを試していただいて、進化を実感していただきたい気持ちがありますね。

より良い累進レンズをお探しの方、イノベーティブな商品がお好きという方に、ぜひお求めいただいて、メガネへの満足感を高めていただきたいですね。