眼精疲労とドライアイ

1. 眼精疲労とは?

眼精疲労という言葉をよく耳にする方も多いと思います。
ところで、「眼精疲労」とはそもそもどういった症状を指すのでしょうか?

いわゆる「疲れ目」は、しばらく休憩したり睡眠をとれば回復する目の疲れのことを指します。これがひどくなると「眼精疲労」になり、「目の痛み」「充血」「目のかすみ」「視力低下」などを起こします。
また、目以外の症状として「頭痛」「肩こり」「胃痛」「食欲の変化」「便秘」の原因ともなります。
さらにひどくなると、精神的に悪影響を及ぼし「イライラ」「不安」「抑うつ」に発展する場合もあると言われています。
「目の疲れ」「眼精疲労」と一口にいうと、あまり重大な病気とは思えないようですが、目の疲れからこんなにさまざまな症状を引き起こしてしまうものなんですね

パソコンに長時間向かうことの多いあなたにも、いくつか心あたりがあるのではないでしょうか?

2. 「ドライアイ」は眼精疲労のもと

こういった「眼精疲労」の原因の一つが「ドライアイ」といわれるものです。
ドライアイとは専門的にいうと「涙の異常によって引き起こされる目の障害」ということになります。平たくいうと「乾き目」のことですが、涙の量が不足すると目にどのような影響があるのでしょうか?
涙は、通常一日2~3ml分泌されるといわれています。その働きは

  • 目の表面を守り乾燥を防ぐ
  • 角膜(黒目)に栄養を与える
  • ゴミやばい菌などの進入を防ぐ

といった大事なものです。
涙はまばたきをすることによって、涙腺から分泌されています。
ところが、パソコンやテレビゲームを長時間続けていたりすると、このまばたきの回数が4分の1程度に減ります。
つまり、分泌される涙の量もどんどん少なくなり、目の表面がどんどん乾燥していってしまうのです。

3. 「涙」の大事な役割

目の表面を覆っている「涙」の膜は、『油層』『水層』『ムチン層』という、3層構造になっています。
このうち98%が『水層』ですが、この『水層』をちょうどサンドイッチのパンのように『油層』と『ムチン層』がはさんでいます。涙はわずか7ミクロンの薄い膜です。この中で『油層』はコップに油を一滴たらしたときのように薄い膜を張って、涙の蒸発を防ぐ役目があります。また『ムチン層』は、涙が流れ落ちないように目の表面に粘着させる糊(ノリ)の役目を果たしています。

この症状がひどくなるとやがて、目が痛くてあけられなくなり、常習性角膜上皮剥離という病気になってしまうこともあります。この病気は、乾燥した角膜がはがれおちてしまうという怖い病気です。

ただし、「ドライアイ」は自分では気付きにくいのが特徴です。
特にコンタクトレンズを使用している人は、痛みをともなわないため、自覚症状が出て病院に訪れるまでに時間がかかることがあります。「目が疲れやすい」「ごろごろする」「目が重い」「目が乾く」といった症状が続く方は、早めに病院で検査を受けてみるといいかもしれません。

大事な目を傷つけてしまう前に、目をいたわる対策を十分にとりましょう。

▼涙についてもっと知りたい方はこちら
豆知識「涙の役割」

4. 自分で守る目の健康

「眼精疲労」も「ドライアイ」も、日常のちょっとしたことに気をつけることで十分防ぐことができます。

長時間のパソコン作業はNG。1時間につき10分程度の休憩を。

パソコンワークや細かい作業、運転などに集中するとまばたきの回数が減り、ドライアイの原因になります。1時間につき10分程度は目を閉じてリラックスしたり、体を動かしたりするように心がけましょう。

アイピロー、アイパックのすすめ。

最近は市販の「アイピロー(目枕)」をよく見かけます。ハーブが入っていたりしてとてもリラックスできるグッズです。アイパックは自宅で簡単にできます。温かいタオルと冷たいタオルを用意しておいて、温かいタオルから目の上に3分間ぐらい乗せる。それから冷たいタオルをその後3分間ぐらい乗せると、目がとてもすっきりしますよ。

ツボ押しを活用しましょう。

目と目の周りの血行がよくなります。
ツボは手の親指と人差し指の間の合谷(ごうこく)やこめかみ、目頭、まゆ毛の真ん中などにあります。昼と夜、2回程度でいいので習慣化しましょう。

目薬、サプリメントも上手に取り入れて。

定期的な休憩時には、ドライアイを防ぐ点眼薬や、眼精疲労を和らげる点眼薬を使って、目を癒してあげましょう。目に適度な水分とビタミンなどの栄養を補給することで、目の疲労回復を早めます。また、ビタミンA、B12やルテイン、アントシアニンの入ったサプリメントも目の疲れには効果的です。

どれも家庭やオフィスでできる簡単なことばかりですね。
このように、目を疲れさせないための予防策を心がけることによって、仕事もプライベートでも快適な視生活を送りましょう。